
失業率が25%に達すれば医療保険の未加入者が4割増えて4000万人になる――。4月上旬、米シンクタンク、医療管理協会による新型コロナウイルスの影響試算に衝撃が広がった。
米国では全国民を対象とする公的保険制度がない。雇用先の企業が提供する民間医療保険への加入が一般的だ。一時帰休(レイオフ)であれば医療保険を継続できるケースが多いが、解雇されると話は変わる。保険費用は自己負担となり、無保険者に転落しかねない。
「オバマケア(医療保険制度改革法)に基づく保険加入期間を新たに設けるべきだ」。バイデン前副大統領は4月上旬のオンライン記者会見で、こう要求した。毎年12月ごろに限られるオバマケアの加入期間を延ばし、無保険者を救済すべきだと主張したが、トランプ大統領は拒否した。
11月の大統領選ではオバマケアの扱いが焦点だ。2010年に成立したオバマケアは個人に保険の加入義務を課し、低所得者には補助金を出して加入を後押しした。持病のある人に高額な保険料を設定したり、加入を拒否したりすることも原則禁じた。10年に15.5%だった無保険者の割合は、オバマ政権末期の16年に8%台に下がった。

バイデン氏はオバマケアの拡充を公約する。目玉は不法移民を含む全ての米国民に開かれた公的保険制度の創設だ。民間保険と共存させ、現在約2900万人いる無保険者の大幅減を目指す。
一方、トランプ氏はオバマケアを批判する。不健康な加入者が増え、保険料負担が高まったと主張する。未加入者への罰金を撤廃し、裁判で制度廃止を目指す共和党の州知事らを支持する。
ただトランプ氏が医療の充実を最優先しているかどうかは疑問符がつく。「#ファウチ氏の解任を」。トランプ氏は12日、こんなハッシュタグのついた共和党関係者の投稿をリツイートした。ファウチ氏は米国立アレルギー感染症研究所長で、外出制限など新型コロナ封じ込めを指揮してきたが、経済影響を懸念する保守系支持層から反発を受ける。トランプ氏は解任を否定したものの、リツイートは本音の表れと受け止められている。
新型コロナの治療費は2万~3万ドルとされる。トランプ政権は無保険者でも治療を原則無料で受けられる制度づくりを進める。ただ共和党関係者は「未曽有の感染症に対する特例措置」と説明、医療保険への公的関与を縮小するトランプ氏の考えは変わらないとみる。
ただトランプ、バイデン氏ともに医療保険の改革では決定打を示せないままだ。バイデン氏は13日、民主党候補指名争いから撤退したサンダース上院議員と政策を擦り合わせると明らかにした。ただサンダース氏は国民皆保険制度を訴えており、意見集約は難航しそうだ。一方、オバマケア廃止を訴えて当選したトランプ氏も、代替案を形にできていない。
米調査会社モーニング・コンサルトによると、最も重要な政策を「医療」とする回答は4月上旬時点で27%。1月に比べて12ポイント上がり、争点としての重みが増す。
米国では病気は自己責任とみなされ、政府ではなく民間保険会社が医療保険制度を担ってきた。だが感染力が強い新型コロナは自己責任で防ぎきれず、対策を怠れば社会全体に感染がまん延する。感染と失業のリスクが身近に迫るなか、米国の有権者は大きな選択を迫られている。
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April 14, 2020 at 10:00PM
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新型コロナが問う医療保険改革、米大統領選の争点に - 日本経済新聞
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