
予期していなかった事態
「健康のことも気にするご時世、私も何があるかわからないと思い、医療保険に入ろうと思いました。ところが、保険の担当の人に相談してみると、『コロナに感染した人が加入できない医療保険があるんです』と言われてしまって」 【最新版】役所に手続きすれば簡単に「戻ってくる」「もらえる」お金 そう語るのは、鈴木真美さん(仮名、49歳)だ。鈴木さんは去年12月に新型コロナウイルスに感染。幸い症状は悪化することなく、自宅で療養ののち、特に大きな後遺症はなく回復した。 鈴木さんは家族が経営する会社で一緒に役員として経営に参加しており、その会社のメインバンク系列の保険外交員との付き合いがある。 コロナを経験し、自身の健康に改めて向き合うようになった鈴木さん。独身で年齢もあり、保険に入っておきたいと、2021年になって改めて鈴木さんは外交員に相談した。 コロナに罹患したことを伝えたうえで、生命保険各社の医療保険の見積もりを出してもらったところ、予期せぬ事実が発覚。冒頭のとおり、大手生保の医療保険では、「コロナにかかると、保険に入れない」ケースがあるというのだ。 通常、保険外交員に相談すれば、保険料や保障内容の見積もりについては、子細を伝える前でもあっという間に見積もりを作って顧客に出すのがいつもの流れだ。鈴木さんもそのイメージだったが、具体的な保障内容を詰める前段階で、早々と弾かれてしまった。 「かかった人は当分お断りしている、と決めた生保会社があることをこの時はじめて知りました。確かにネットで調べてみると、コロナに感染すると一定期間加入できなくなるという旨は書かれていました。 期限は設定されていないようですが、あくまで私が保険外交員から聞いた話では、『ワクチンが普及するまで』と様子を見ている保険会社が多いようです」(鈴木さん)
保険会社側の事情
鈴木さんに大きな持病はなく、前述のとおりコロナの後遺症もない。現在はいたって健康なワケだが、それでも保険に入れないというケースがあるのは驚きだ。 「ケースバイケースで、改めて健康診断を受けたり、より保険料の高いプランに設定するなどすれば加入が認められるかもしれない、という説明もありました。 ですが、だんだんめんどくさくなってきてしまって、保留状態になっているのが正直なところです」(鈴木さん) 一般論には、おおよその病気ならば、完治から一定期間経てば保険に入れる。それなのになぜコロナはここまで「特殊」なのか。 ファイナンシャルプランナーの内藤眞弓氏に聞くと、「保険会社側の事情もある」と言う。 「保険は過去のデータを元に給付の確率を計算、そこから保険料を割り出す仕組みになっています。それは医療保険も死亡保険も変わりはありません。ところが、コロナは現段階では実態が見えていません。 治療薬も完成していませんし、完治した後にどのような後遺症が出るかは、まだ解明されていません。そうした状況で保険会社は積極的に引き受けましょう、とはならないはずです。 問い合わせればこういう完治から半年以上経過すれば加入できる可能性もあります、と答えるところもあるかもしれませんが、あまり期待し過ぎない方がいいでしょう」
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