親の長期入院、その時保険給付金はどうなる?
香織さんは、同居しながら介護をしている母親に発熱と咳の症状が見られたため、入院設備のある近所の病院を受診しました。すると肺炎の程度が進み、肺が真っ白になってしまっているとの診断! 即入院となりました。こうなると呼吸困難に陥っていることもあり、当然ながら高齢者の入院期間は長くなる傾向にあります。最初は1カ月の入院で済みましたが、体力の低下も見られ、自宅に戻ってからはむせ込みと発熱も再発。誤嚥性肺炎の疑いもあるということで再度診察を受けたところ、退院後わずか1週間で2度目の入院となってしまいます。 今度は用心も兼ねて3カ月の入院が決まり、合わせて4カ月(120日)にも及ぶ入院生活を送ることに。ただし、母親は医療保険に入っていたので、お金の心配はそれほどしていませんでした。 ところが、退院後に行う保険給付金の手続きで、入院期間の半分にあたる60日分しか支払われないことが判明! 香織さんの母親は、支払限度日数が60日の「60日型」に入っていました。そのため、1回目の入院の30日分に加え、2回目の入院のうち60日分=合計90日分は支払われると思っていたのです。ところがなぜか60日分しか出ないと言われ、香織さんは途方に暮れてしまいました。残りの30日分はどうなってしまったのでしょうか……。
気にして欲しい「180日ルール」のカラクリ
多くの医療保険は、同じ病気で2回入院した場合、1回目と2回目の間が180日以内であれば、1回の入院として扱われます。これが「180日ルール」です。香織さんの母親は、同じ病気でかつ1度目の退院から1週間後の再入院だったため、1回の入院として扱われました。そのため、本来の支払限度日数である60日分しか支払われなかったのです(違う病気の入院でも180日ルールが適用される保険もあるので要注意)。 実は香織さんの母親が入っていた「60日型」は、現在の医療保険の主流とも言えるタイプ。診療報酬制度の変化によって長期入院しにくい状況であることから、この60日型に入る人が増えてきたのです。ですが高齢になると、若い人よりも入退院を繰り返す傾向があるため、60日では短いとも言えます。つまり万が一の備えとしての保険が、その役割を果たせなくなってしまうのです。
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