
毎年3月11日を迎えると、あらためて地震や津波など自然災害の恐ろしさやそれに直面した際の人間の無力さを思い起こさせられます。日本に住むわれわれにとっては、絶対に安全という場所はどこにもなく、それぞれが周期的に高い確率で発生する地震に対して、日頃からの備えと心構えを持っておくことが重要かと思います。 地震に対する備えの1つとして、地震保険への加入があります。あらためて、地震保険の制度と注意点などについて確認してみたいと思います。
地震保険の目的
地震保険の定義は、「地震保険に関する法律(地震保険法)」に定められています。 地震保険法 第一条 「この法律は、保険会社等が負う地震保険責任を政府が再保険することにより、地震保険の普及を図り、もつて地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的とする。」 第一条のポイントは、主に以下の2点です。 1点目は、保険責任を保険会社と政府が共同で運営する制度である点です。地震の被害はその規模にもよりますが、極めて広範囲にわたり被害を及ぼし、その被害額も甚大なものになることが想定されます。そのため、民間の保険会社だけではなく政府が再保険し、共同で運営する制度となっているのです。ちなみに、1回の地震で支払われる保険金総支払限度額は11.7兆円です。 2点目は、地震保険の目的は「被災者の生活の安定に寄与すること」という点です。地震保険は、実際の損害を補償する火災保険などとは違い、地震などによる損害の程度に応じて、保険金額の一定割合が支給される制度となっています。保険始期が2017年1月1日以降の場合、損害の種類は「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4つに分類され、それぞれ保険金額の100%、60%、30%、5%が支払われることになります。 つまり、地震保険は建物を再建する費用を補償する保険ではないということです。被災者の生活の安定という観点からすれば、当面の生活費や家賃、住宅ローン返済などの補填が中心といえるかもしれません。
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