コロナ禍もあって、ますますお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人もいるのではないでしょうか。皆さんからのちょっとしたお金の疑問にオールアバウトの専門家が回答します。今回は、雇用保険料についてです。
◆Q:雇用保険料が引き上げられるとのことですが、自分の手取りは減りますか?
「コロナ禍が原因で雇用保険料が引き上げられるというニュースを聞きましたが、会社員の私にはどんな関係があるでしょうか? 給与が減るのでしょうか?」(35歳・男性・東京都)
◆A:雇用保険料が増えれば、手取り給与が減ります
雇用保険料が引き上げられた場合、給与の手取り額は減ることになります。どれくらい減ることになるのか説明します。
現在の雇用保険料率は、図のとおり0.9%~1.2%(9/1000~12/1000)です。勤務先の事業の種類によって定められています。そのうち手取りに影響する労働者負担は、0.3%または0.4%です。
雇用保険料は、給与総額(通勤手当や住宅手当なども含む)や賞与にこの雇用保険料率を掛けて計算します。
●雇用保険料=給与総額または賞与額×雇用保険料率
<計算例>
ある月の一般の事業労働者(労働者負担分の料率は0.3%)の給与総額が40万円の場合
・40万円×0.3%=1200円
労働者負担分が0.4%に引き上げられた場合
・40万円×0.4%=1600円(+400円)
雇用保険料は400円増える(手取りを減らす)ことになります。このように雇用保険料率が引き上げられ、労働者負担分も引き上げられることになれば、雇用保険料が増え、手取りが減ることになります。
新型コロナウイルス拡大で雇用関係の助成金が増え、財政が厳しくなっているため、雇用保険料の引き上げが検討されているようです。
今後の雇用保険料がどうなるかはわかりませんが、これまでの雇用保険料の変遷を見ると、近年は保険料の引き下げが続いていました。
・15年前(平成18年度)……雇用保険料率:1.95%、うち労働者負担:0.8%、
・10年前(平成23年度)……雇用保険料率:1.55%、うち労働者負担:0.6%
・現在(令和3年度)……雇用保険料率:0.9%、うち労働者負担:0.3%
雇用保険料率が上がったとしても、状況が好転すればまた保険料は下がるかもしれませんので、動向を見ていきましょう。
文: 井上 陽一(マネーガイド)
文=井上 陽一(マネーガイド)
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