MS&ADインシュアランスグループホールディングス傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、人工知能(AI)が自動車事故の車両修理の見積もりを点検するシステムを今年度内に全国で導入する。自動車の損傷部分の画像などをAIが自動解析することで、見積もりなどの点検作業を効率化。保険金請求から保険金支払いまでの期間を従来の約1カ月から2週間程度に短縮する。
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AIを活用するのは、事故全体の約6割を占める軽微な傷やへこみなどの損傷の見積もりが対象となる。修理工場から保険会社に送られてくる損傷部分の画像や自動車修理の見積書を、両社がこれまで蓄積した事故データや修理実績などを基にAIが解析。保険会社の専門社員が数日かけて修理工場と交渉しながら進めていた修理の妥当性を点検する作業を、AIが代替することで数分に短縮させられるという。今夏から一部地域で導入を始め、順次、導入地域を広げていく。
全国導入が完了すれば、両社合算で年間約36万時間の業務時間の削減が可能になる。この空いた時間を見積もりが困難な難しい事故の対応に充てるなどして作業効率を改善する。
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